個人事業主の電子申告(e-tax)について
電子申告をしますと、以下のメリットがありますのでお薦めです。幣事務所は全ての顧問先について電子申告を行っています。また、平成32年1月から自営業や個人事業主が税務申告を電子申告した場合、控除額が10万円増加しますので、これを機に電子申告に切り替えること検討したらいかがでしょうか?
1.電子申告のメリット
①ネットで確定申告できます
電子申告をしないと、手書きで確定申告書を作成したり、税務署まで書類を提出しに行かないといけない等の手間がありますが、これが削減されます。
②確定申告期間中は24時間受付してもらえます
税務署の開庁時間は、月曜日から金曜日の午前8時30分から午後5時までですが、電子申告(e-tax)の利用者は、確定申告期間内であれば24時間申告可能です。これにより、日中の忙しい時間に税務署や郵便局などに行く手間も削減されますし、税務署の開庁時間外に処理ができます。
③確定申告書添付書類の提出を省略できます
電子申告しない場合は、マイナンバーに関する本人確認書類や医療費控除の領収書などの添付書類※1を確定申告と一緒に税務署に提出しないといけませんが、電子申告の場合は添付書類の提出は必要ありません。電子申告の際に添付書類の内容を入力する手続きとなります。一方、書類の提出は不要ですが、保管は必要になりますのでお気をつけ下さい。
※1 提出省略される主な添付書類
❶給与所得、退職所得及び公的年金等の源泉徴収票、❷社会保険料控除の証明書、❸医療費控除の領収書等、 ❹マイナンバーに関する本人確認書類、❺生命保険料控除の証明書、❻地震保険料控除の証明書、❼寄付金控除の証明書、❽住宅借入金等特別控除に係る借入金年末残高証明書(適用2年目以降のもの)
④還付される税金がある場合に処理手続きが早くなります
電子申告の場合、通常3週間程度で還付処理がされています。通常の書面提出による申告の場合、1か月~1か月半の期間がかかることがあります。
2.電子申告のデメリット
①ICカードリーダーの購入費がかかります
ICカードリーダーの購入費はものにもよりますが、2、3千円くらいかと思います。
②電子申告の開始手続きなどの事務作業が必要です
事前準備としてマイナンバーカード(個人番号カード)の発行、e-taxソフトウェアのダウンロード、電子申告に必要な利用者識別番号の発行手続きが必要です。
なお、上記電子申告のデメリットについては、電子申告対応している会計事務所依頼すれば、解消します。税理士は税務申告について事業主の皆様に代わり、代理電子申告ができます。
3.電子申告に対する考察
電子申告を選択すべきと思われる方は以下に該当する方と考えます。
①今後ビジネスを伸ばしていきたいと考える方
②医療費控除の領収書や生命保険料控除の証明書などの確定申告書添付書類が多い方
③所得税の還付金額を早く受け取りたい方
電子申告をすることにより申告手続きが簡単になるというメリットがあります。加えて、平成32年1月より節税メリットが追加されます。一方で、電子申告をするためには、電子申告開始手続きが面倒な点があります。ただこの手続きは税理士に依頼することにより解消します。
今後ビジネスを伸ばしていきたい方は、ぜひ電子申告をして頂けたらと思います。